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ロジックICの種類とTI社のポリシー紹介

[最終更新日 : 2018/01/18]


はじめに

Texas Instruments社(以降、TI社)は現在ではアナログICやマイコンを始めとする数多くの種類の製品を取り扱っています。その中にはロジックICも含まれており、業界でも最も古いメーカーの一つ、ということはご存知でしょうか。

筆者の場合、ロジックICというとANDゲートや、ORゲートなど、昔学校でならったものばかり思い浮かべてしまうのですが、実際にはそれら以外にもフリップフロップや、カウンタ、シフト・レジスタ、レベル・シフタ、スイッチ、マルチプレクサなど様々な種類のロジックICがあります。

今回はTI社のロジックICのラインナップとTI社のロジックICに対するポリシーについて紹介していきたいと思います。

ロジックICの歴史

ロジックICを”標準ロジックIC”や”汎用ロジックIC”と呼ぶこともあります。”標準”って思い切った命名ですよね。

これは1960~70年代にTI社、RCA社(当時)、モトローラ社(現在のオン・セミコンダクター社)がロジックICの製造、販売を開始し、それらが事実上の標準(デファクトスタンダード)となったことから、標準ロジックICと呼ばれるようになったとのこと。業界のデファクトスタンダードを作ったと考えるとすごい話です。

ロジックICの用途と種類

そんな歴史のあるロジックICですが、最近では使う機会が減少してきています。理由としてはマイコンやFPGAなどの高機能なICが一般的になり、わざわざ外部にロジックICを設けなくても、それらを内部に取り込んで機能を実現できるようになってきたためです。内部に取り込んでしまったほうが実装面積や部品点数を少なくできるため、あえて外部でロジックICを利用するケースは今日ではあまりないでしょう。

ただ、FPGAやマイコンのプログラムに何らかのミスがあり、それを修正するのに多大な時間や費用がかかってしまう場合に、ロジックICで対応するケースはあります。他にも、マイコンと他のICとの電圧レベルが合わない場合、レベル・シフタを使うことは現在でも一般的にあるでしょう。

ここからTI社が取り揃えているロジックICの種類を見ていきましょう。

電圧レベル・シフタ

電圧レベル・シフタ

電圧変換に用いられるICです。単方向と、双方向、また、方向制御機能をもった電圧レベル・シフタを用意しています。

ゲート

ゲート

AND、NAND、OR、NOR、XOR、XNORなどの論理回路や、複数の論理回路を組み合わせた組み合わせ回路を1つのパッケージにしたICです。シンプル、小型、低消費電力なパッケージが準備されています。

バッファ、インバータ、ドライバ、トランシーバ

バッファ

バッファ(ドライバとも呼びます)は入力ピンのステータスに応じてHiレベル、もしくはLoレベルを出力するICです。出力先に複数のICが接続される場合などに、それらを十分な電流でドライブするために使用されます。反転バッファをインバータと呼ぶこともあります。

トランシーバはバッファと似ていますが、方向制御ピンをもっていて、一方から他方へ信号を出力できます。また、トランシーバの中には複数ビットに対するパリティ出力を備えたものや、値を保持するレジスタ機能を内蔵したものがあります。

フリップフロップ、ラッチ、レジスタ

フリップフロップ

フリップフロップやラッチはデータ値を保持する回路です。フリップフロップにはDタイプ・フリップフロップとJKフリップフロップ、ラッチには、Dタイプラッチが用意されています。

レジスタにはシフト・レジスタとFIFOレジスタがあります。シフト・レジスタには入力と出力がシリアル、パラレルのものが用意されています。FIFOレジスタは16~65535段のFIFOが用意されています。

専用ロジック

専用ロジック

モノステーブル・マルチバイブレータは特定のピンに接続されている抵抗とコンデンサの値に応じた幅で、パルスを出力します。

他にもカウンタ、加算器、パリティ生成器、デジタル・コンパレータが用意されています。

スイッチ、マルチプレクサ

スイッチ、マルチプレクサ

スイッチは単純にアナログ信号のON/OFFを制御することができます。マルチプレクサは1つの入力信号を複数の出力端子のいずれかを選択して出力させることができます。他にも入力側が複数、出力側が1つというデマルチプレクサや、エンコーダ/デコーダ付きマルチプレクサ、USBやLVDSなどのプロトコル固有のスイッチ/マルチプレクサも用意しています。

パワー・ロジック

LED駆動や電源にも使用できるスイッチ、ラッチ、シフト・レジスタです。

リトル・ロジックをご存知ですか?

リトル・ロジック

リトル・ロジックはその名の通り、超小形パッケージのロジックICです。

より小型、より薄型を提供するために、最新パッケージには、0.3mm ピッチで0.6 x 0.9 x 0.5mm の6ピン・パッケージや、世界最小の0.5mm ピッチで0.8 x 0.8 x 0.37mmのμQFNパッケージ(DPW)が登場しています。


リトル・ロジックのパッケージ

リトル・ロジックのパッケージ

パッケージは小さくてもIC内部に、通常のサイズのロジックICと同様の回路が内蔵されていますので、モバイル機器や、わずかなスペースに配置しなければならないような場合に非常に役立ちます。種類に関してもバッファ、ゲートはもちろん、フリップフロップや、アナログ・スイッチなど豊富に揃っています。製品や種類については以下のURLからご確認ください。

クロスリファレンス

ロジックICの場合、他社と比べて内部設計が大きく異なるものではありません。近年、製造中止が相次ぐ半導体業界において、どうしても供給難になってしまったり、製造中止を免れないICもあったりしますが、以下のクロスリファレンスを使っていただければ、同様のロジックICを簡単に検索することができるでしょう。

また、当社へもご相談いただければ納期や見積もりの確認をさせていただきますので以下からご連絡ください。

TI社のポリシー

TI社のロジックICは、1962年にTTLのロジックICの製造を始めてから、50年以上も作り続けていて業界標準となっています。近年、製造中止が相次ぐ半導体の業界において、TI社は「最後の1社になっても製造し続ける」という思いをもって製造・販売を続けています。

TI社のロジックICに対するポリシーは以下のURLからご覧いただくことができます。

まとめ

今回はロジックICの基礎と種類を紹介しました。いかがでしたでしょうか。

TI社では豊富なラインナップを取り揃えており、「最後の1社になっても製造し続ける」という思いをもってロジックICをこれからも販売し続けますので、安心して利用いただける製品と思います。

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