富士エレクトロニクス株式会社

テキサス・インスツルメンツ

アナログ製品 よくあるご質問

■更新情報

2017/12/26 : モータドライバのFAQを2件、電源ICのFAQを2件、インターフェイスのFAQを2件、D/AコバータのFAQを1件追加しました。

2017/12/14 : 電源ICのFAQを4件、LEDドライバのFAQを2件、D/AコバータのFAQを2件追加しました。

2017/09/14 : ロジックのFAQを1件、オペアンプのFAQを2件追加しました。

2017/08/31 : アナログ製品全般のFAQを3件追加しました。

2017/08/15 : 電源ICのFAQを2件、インターフェイスのFAQを1件追加しました。

2017/08/10 : アナログ製品全般のFAQを1件、モータドライバのFAQを1件、オペアンプのFAQを2件追加しました。

2017/08/04 : アナログ製品全般のFAQを1件、モータドライバのFAQを1件追加しました。

アナログ製品全般

Q:

使用予定のICの底面に放熱用のPADがついていますが、IC部での電力消費が少なく、ICの発熱が十分に低い場合には、放熱用PADを基板ベタパターンに接続しなくても大丈夫でしょうか?

A:

製品のデータシート内に指示がない限り、基本的に放熱用PADはGNDへの接続が必要となります。(底面PADは、それ自体がGNDピンの役割を持っているわけではありません)

底面PADは、パッケージの放熱のためSilicon-Chipのサブストレートに接続されており、シリコン全体の電位を安定させるため、GNDへの接続が必要となります。

Q:

データシートに記載された熱抵抗θjcを使用して、パッケージの表面温度からからICのジャンクション温度を推定したいのですが、可能でしょうか?

A:

θjcは、ジャンクションから生じる熱を全てケース表面から吸い取る評価環境(無限大放熱板)で測定されます。しかしながら、この評価環境のような状態は実際の機器では作り出す事は不可能で、すべての電力消費のすべてがケース表面から放熱される状態というのは実機では有り得ないものとなります。

よって、θjcの値を用いてジャンクション温度を推定しようとすると、実機での実際のジャンクション温度に対して、大きなずれが生じるケースがありますので、お薦めできません。

最近は、実機でのケース温度からジャンクション温度を推定する為の擬似的な熱パラメーターとして、ψjtというものが定義されているICがあります。

ψjtは、ある一定の電力消費をICチップで発生させたときの、ジャンクション温度とケース表面温度を測定し、規定します。

本来はジャンクションで消費される電力の全てがジャンクション~ケース間を流れるわけではありませんが、そうなっていると仮定して計算しているため、あくまで擬似的な熱パラメーターとなりますが、θjcを測定している環境より実機に近いものとなりますので、ケース表面温度からジャンクション温度を推定するには、こちらの値の方が有効なものとなります。

Q:

DC/DCコンバータのIC部の電力消費を知りたいのですが、、、

A:

DC/DCコンバータのIC部での電力消費を考える場合、

  • IC自体の消費電力
  • 内蔵FETの導通損
  • 内蔵FET部のスイッチングロス
  • 内蔵FETのゲート駆動損

等を主な損失として考えます。

しかしながら、ICの熱抵抗がどの程度になるか、周辺に他に熱源となるものが無いか等、計算と実測の差となる要素も多く、計算のみで温度上昇がどれくらいになるかを判断することは困難です。

その他、電源系統全体の効率を考えた場合には、インダクタ部での損失や、入出力コンデンサ部での損失、非同期整流のDC/DCコンバータの場合には還流ダイオード部の損失を考慮する必要があります。

Q:

TI社のデバイスのCADシンボルやフットプリントのデータを提供してもらえませんか。

A:

TI社ではほぼすべての製品のCADシンボル/フットプリントのデータを提供しています。下記の手順を参考に入手してください。

 

  1. TIの製品ページ(例:http://www.tij.co.jp/product/jp/DRV8881)に移動し、「品質とパッケージ」をクリックしてください。
  2. 品質とパッケージ

  3. ページの一番下にある「CAD シンボル/フットプリント」から利用するパッケージのCADファイル(拡張子:bxl)をダウンロードしてください。
  4. CADシンボル

  5. Ultra Librarian Readerでbxlファイルを読み込ませてご確認ください。Ultra Librarian Readerはこちらから無償でダウンロードできます。

Q:

端子に電源電圧以上の電圧を印加しても問題ありませんか?

A:

決して印加しないでください。

データシートに規定されている絶対最大定格(Absolute Maximum Ratings)を超える電圧が印加されるとデバイスが破損する可能性があります。

また、正常な動作が保証されているのは推奨動作条件(Recommended Operating Conditions)となりますので、デバイスを使用する際には推奨動作条件の規定を守っていただくようお願いします。

モータードライバ

Q:

DRV8824EVMに電源投入し、GUIを立ち上げ/設定後に[Enanle Motor]ボタンをクリックしてもモーターが駆動しません。

A:

GUIにDRV8824のnRESET端子、nSLEEP端子を制御する機能がないためモーターが駆動しません。

モーターを駆動するには下図の評価ボード上のテストピン(赤丸部分)に外部からHigh入力(2V~5.25V)していただく必要があります。

なお、同様の問題がDRV8825EVMにもあります。

DRV8824EVM

Q:

Tri-level(スリーステート)制御端子をハイ・インピーダンス制御する方法を教えてください。

A:

TI社のモータードライバの評価ボードでは、ボード搭載の制御用マイコン(MSP430)のポート機能を出力方向から入力方向に切り替えることでハイ・インピーダンス制御を実現しています。

また、Tri-level入力端子は、デバイス内部では下図のように抵抗分圧されており、外部から印加電圧がない場合は中間電圧になるようになっています。

そのため、ご利用のマイコンのポート機能を出力方向から入力方向に切り替えることでハイ・インピーダンス制御が実現できます。

Tri-level制御

出典:Texas Instruments Inc. DRV8880データシート

Q:

ステッピングモーターでのマイクロステップとは何ですか?

A:

マイクロステップとは、ステッピングモーター自身の持つステップ角以上に細かくステップを実現させる技術のことです。

通常は、A相やB相のモーターコイルに流す電流を100%で制御(チョッピング)させますが、マイクロステップでは、例えばA相を92.4%、B相を38.3%のレベルで電流を制御(チョッピング)させることで、モーターの機械的なステップ角の中間でローターを止めることができます。

マイクロステップ

マイクロステップ

 

マイクロステップ波形

マイクロステップの波形

 

Q:

ステッピングモーター用のモータードライバのデータシートに出てくる「Indexer」とは何ですか?

A:

「Indexer」はTexsas Instrumentsの用語で、モータードライバIC内にあるマイクロステップを容易に実現するための回路の名称です。

MCU等の制御側からクロックをモータードライバに入力することでマイクロステップでモーターを駆動させます。

クロックの周波数でモータースピードを変えることができます。(※クロックのDutyは速度に影響しません。)

Indexer


オペアンプ

Q:

オペアンプの未使用端子の処理方法を教えてください。

A:

未使用の入力端子は入力電圧範囲の中点電位に接続してください。未使用の出力端子はオープンにしてください。

Q:

オペアンプは片電源でも使用することはできますか?

A:

推奨動作電圧、及び入出力の信号レベルがそれぞれの動作電圧範囲内であれば、片/両電源に関わらず使用可能です。

Q:

オペアンプの入力に電源電圧以上の電圧が印加されることが想定されます。どうすればよろしいでしょうか?

A:

入力端子へ流せる最大電流が規定されているオペアンプの場合、高電圧印加時にその電流以下になるような電流制限抵抗を入れることで保護が出来ます。最大電流が規定されていない場合は、オペアンプの入力端子と電源間にダイオードを接続してください。また、高電圧印加時にダイオードが破壊されないように、オペアンプの入力端子と信号入力側に電流制限抵抗を入れてください。

Q:

オペアンプの出力端子がGNDと短絡する場合が想定されます。どうすればよろしいでしょうか?

A:

オペアンプによりますが、現代の多くのオペアンプでは、無制限時間の出力短絡が許容されるものが多数あります。まずは、検討中のオペアンプがそのようなものか確認してください。

TI製品では以下のものが無制限時間の出力短絡が許容されるオペアンプとなります。

電源IC

Q:

LM2660をはじめとするチャージポンプ型DC/DCコンバータのデータシートを見ると、セラミックコンデンサの使用を推奨していないようです。セラミックコンデンサは使用できないのでしょうか?

A:

セラミックコンデンサは使用可能です。高い容量値を要求される場合は複数個使いすることになる可能性があります。

Q:

LM2776に+5Vを入力し-5Vを生成しようとしているのですが、リップル電圧が大きく低減対策を検討しています。

LM2776で出力負荷が軽すぎるとリップル電圧が大きくなることはありますか?もしある場合、最低何mA流す位の負荷が必要でしょうか?

A:

LM2776は、PFMモード(パルス周波数変調モード)を持っており、負荷電流に応じてリップル電圧が変動します。60mA以下の軽負荷ではリップルが100mV前後あります。

負荷電流が同じであれば、出力コンデンサの容量を変えてもリップル電圧自体は変わりません。低リップルにするためには、負荷を70~100mAにする必要があります。

Q:

DC/DCコンバータにおいてスイッチング周波数を高くしたときのメリット、デメリットは何ですか?

A:

メリットとしては、インダクタンスを下げる事による面積、コストの削減と、リップルの低減が挙げられます。

デメリットとしては、スイッチング損失の増大による効率の悪化が挙げられます。

Q:

非同期整流と比べて、同期整流のメリットは何ですか?

A:

同期整流の場合、ローサイドをFETのON/OFFで整流するため、ローサイドでの導通損失がI*I*Rとなります。

一方、非同期整流はローサイドをダイオードで整流でするため、ローサイドでの導通損失がI*VF(≒0.6V)となります。

FETのオン抵抗や電流値、スイッチングのデューティー比にもよりますが、一般的には同期整流の方が効率がよくなります。

またICがローサイドFET内蔵している場合、その分面積を削減できます。(非同期整流は外付けダイオードが必要です。)

Q:

Highside ON時のノイズ発生の要因が、ダイオードのリカバリ電流の場合、FRD(Fast Recovery Diode)を使用することでノイズを減らすことはできますか?

A:

高周波ノイズの低減対策としては、基本的にはレイアウト最適化によるインダクタンス成分の最小化が必須となります。

また、ダイオード整流DC/DCの場合、還流ダイオードには、SBD(Schottky Barrier Diode)を推奨しています。

FRDはSBDと比較するとVFが高くなる傾向にあるため、効率面を考慮してSBDを推奨しています。

SBDは原理上逆回復時間が存在しませんが、容量成分が大きいため、見かけ上同じような特性を示します。

逆回復時間としては、もっとも高速なFRDと同程度と考えて差し支えありません。

Q:

セラミックコンデンサ対応のLDOにアルミ電解コンデンサを使用することはできますか?

A:

セラミックコンデンサ等のESRが極めて小さい出力コンデンサとの組み合わせで安定が保証されているLDO は、誤差アンプ補償ネットワーク内にあらかじめゼロを組み込んでいるケースが多いです。その場合、最小安定 ESRの下限を実質的に0Ωにまで引き下げるとともに、最大安定ESRの上限も引き下げてしまいます。

そのため、目安となりますが、セラミックコンデンサ対応のデバイスは、ESR値として0Ωまで許容しますが、上限はおよそ0.5Ω程度とお考え下さい。(負荷電流や出力コンデンサの大きさにより異なります。)

Q:

LM317LM337には入力電圧の最大定格の記載がありませんが、最大出力電圧が37Vで入出力電圧差の最大が40Vということは、最大入力電圧は77Vということでしょうか。

A:

本製品はGND端子が無いフローティングの構造をしているため、出力電圧が短絡されない限りは入出力電圧40Vを守っていただければ使用することは可能と考えます。但し、40Vは絶対最大定格となりますので、余裕を持った設計をお願いします。

Q:

TPS2330のデータシートにENABLEピンの推奨電圧範囲が規定がされていません。推奨電圧範囲を教えてください。

A:

Vinを上回らないようにしていただければ問題ありません。ENABLEピンは内部でVinにプルアップ(typ:200KΩ)されています。

ロジックレベル的には、VIH>2V(min), VIL<0.8V(max)なので、3.3V/5Vでドライブ可能です。

インターフェイス

Q:

TVS3300のデータシートのアプリケーション情報にIO-Linkと記載がありますが、IO-Linkの最速伝送速度230.4kbps(COM3モード)のラインにも対応可能でしょうか?

A:

TVS3300は寄生容量が大きすぎるため230.4kbpsには対応できません。データシートP.10に最大4kHzと記載されています。データレートに換算すると最大8kbpsとなります。これ以上の周波数はリークが大きくなるため使用することはできません。

Q:

従来のRS485トランシーバのSN75ALS1177の同相電圧範囲は-7~+12Vであるのに対し、最近リリースされたSN65HVD1793等のRS485トランシーバは-20~+25Vで、より広い電圧に対応しています。

より広い電圧範囲に対応している新しいRS485トランシーバを使うメリットは何でしょうか。

A:

RS485は長距離通信(kmレンジまで)を想定しており、工場内等のノイズが多い場所で使用されるケースがあり、大きなノイズが乗ってくる環境で使用する場合はこれを含めたコモン電圧範囲が重要になります。

また、RS485はGND電位の異なる装置間で通信することを考慮する必要があります。送受信2点間でGND電位が異なると、当然その差は受信側にはコモン電圧の差として現れます。

これらを許容できるかどうかが、"同相電圧範囲"となります。

ノイズの多い工場用途などでは、20V程度のコモン電圧範囲でも許容できない事があり、その場合は"Galvanic Isolation"を持たせることもあります。

Q:

MII/RMIIではRJ45コネクタは4ピンで、GMII/RGMIIでは8ピンに増えます。

MII/GMII/RMII/RGMII対応ICの場合、MIIからGMIIに切り替えたときに、RJ45コネクタに接続するピンは8ピンのままで問題ないでしょうか?ハード的な処理は必要ですか?

A:

MII/RMIIではRJ45コネクタは8ピンの内、4ピンのみを使用しており、未使用ピンはNCとなっています。

GMIIへ切り替えた場合、NCピンを有効ピンとして使用します。特別なハード的な処理は必要ありません。

ロジック

Q:

74HCシリーズを3.3Vで使用する場合、5Vの信号を入力することは可能でしょうか?

A:

74HCシリーズは5Vトレラントではありません。入力可能な電圧は電源電圧までです。74AHCシリーズや74LVシリーズなどは5Vトレラントですので、こちらをご使用ください。

LEDドライバ

Q:

LEDドライバICはなぜ必要なのでしょうか?

A:

LEDはダイオードの一種で、電気エネルギーを光エネルギに変換して光ります。光量(輝度)は、ほぼLEDに流れる電流値と比例します。

ただ、ダイオードの特性と同様に、アノードとカソード間にかかる電圧が数十mV変化するだけで電流が2倍になったり、同じ電圧をかけていても点灯したとたんにLEDの温度が上昇し、電流が急に増えたりします。

また、製品ばらつきが大きく、同じ電圧をかけても、流れる電流は10倍以上違うこともあります。そのため、定電圧駆動ではなく定電流駆動が必須になります。LEDドライバはその定電流駆動が出来る様になっています。

Q:

LEDドライバICを使うメリットは何でしょうか?

A:

LEDドライバICを使わなくてもLEDの駆動は可能です。たとえば、LEDに直列に抵抗を入れて電流を制限する方法があります。

ただこの方法では抵抗でのエネルギーロスが大きく、またLEDの製品ばらつきや温度変化で、電流が大きく変化します。LEDドライバICを使うことで、エネルギーロスを減らしたり、電流の変化を抑えることが出来ます。

またLEDドライバICによっては、アナログ、あるいはデジタルデータで電流を変化させ、光量を高速で制御することも可能です。

D/Aコンバータ

Q:

オーディオDACを使用したボードを製作し、その特性をオーディオアナライザーで測定したところ、データシートに記載された特性よりも悪い値でした。なにか問題があるでしょうか?

A:

DAコンバーターの測定条件に記載されたフィルター(AES17やA-Weighting)を使用されているでしょうか?使用していない場合、帯域外ノイズの影響により、測定値が悪く見える可能性があります。

Q:

オーディオアナライザー側で適切なフィルターを使用しているにも関わらず、データシート通りのSN比やダイナミックレンジが得られません。何が原因でしょうか?

A:

まずは電源にノイズが混入していないか確認してください。電源に問題が無い場合、DAC出力以降の回路に問題がある可能性があります。

オリジナルの後段回路を使用している場合、データシートに記載された特性測定回路でDACの性能が出るか確認してください。過去に、フィルタに使用する抵抗値が大きかったため、その熱雑音による影響を受け、DACの性能が出ない事例がありました。

Q:

D/A出力精度の理論計算を行いたいのですが総合精度(総合誤差)の記載がデータシート上にありません。

総合精度(総合誤差)の値または算出はどのようにすればよいでしょうか?

A:

INL、DNL、ZE(Zero code error)、GE(Gain error)をもとに計算して求めることができます。

以下に計算手順を記載します。

  1. INL、DNL、ZE(Zero code error)、GE(Gain error)の各MAX値のLSBを計算します。
    以降、DAC104S085を例に進めていきます。DAC104S085における各MAX値は以下のものです。
  2.  

    • INL(MAX):±2LSB
    • DNL(MAX):±0.35LSB
    • ZE(MAX):±15mV
    • GE(MAX):-1% of FSR

     

    VA=Vref=FSR=5Vとした場合、

     

    総合誤差計算1

     

    これをもとにZEとGEのLSBをもとめます。

    総合誤差計算2

     

  3. 次の式にもとづいて総合精度を求めます。
  4. 総合誤差計算3

     

  5. 総合精度から総合誤差を求めます。
  6. 総合誤差計算4

     

    但し、この計算には、温度ドリフト誤差が含まれておりませんのでご注意ください。