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インフィニオン、サイプレスを買収へ ~収益拡大に向けて成長路線を加速~

2019年12月18日

 

(本プレスリリースはドイツで6月3日付、アメリカ、カルフォルニアで6月2日付で発表されたプレスリリースの仮訳となります)

インフィニオン テクノロジーズ(FSE:IFX/OTCQX:IFNNY; 以下、インフィニオン)と米半導体メーカーのサイプレス セミコンダクタ社(NASDAQ: CY; 以下、サイプレス)は、本日、インフィニオンがサイプレスの株式を1株当たり23.85米ドル(総額90億ユーロ相当)で取得する旨の最終契約を締結したことをお知らせいたします。

インフィニオンCEOのラインハルト プロスは次のように述べています。

「サイプレスの買収は、インフィニオンの成長戦略の実現にとって画期的な一歩です。当社は、利益ある成長の強化と加速を推進し、より広範囲に事業を展開していきます。今回の買収取引により、現実とデジタル世界の融合に向けた最も包括的なポートフォリオをお客さまに提供できるようになります。また、自動車、産業機器、IoT分野において、今まで以上の成長がもたらされるほか、当社のビジネスモデルそのものの強化をももたらすでしょう。両社のイノベーションと研究開発に対するコミットメントを継続して共有し、引き続き技術発展を加速化させるために一丸となって取り組んでいきます。サイプレスからインフィニオンに新たな社員を迎えられることを心待ちにしています。」

サイプレス代表取締役社長のハッサン エルコーリは、次のように述べています。

「次世代技術の波におけるコネクティビティとそれに必要なコンピューターによる計算への需要が非常に大きな高まりをみせている中、インフィニオンと手を組み、この数十億米ドル規模の商機に資本を投下できることを嬉しく思います。今回の発表は、我々2社がソリューションを世界中にお届けできるチームとして強化されたということのみならず、 素晴らしい2社が統合することでより多くのことを実現できるという証しでもあるのです。また、2社が一丸となることで、安全でシームレスなコネクティビティを実現できるだけではなく、お客さまのエンドマーケットにおける製品や技術を強化させるハードウェアやソフトウェアを包括的により完全な状態で提供することが可能になります。 さらに両社間の高い親和性は、お客さまや従業員に対してもより良い機会をもたらすでしょう。」

また、サイプレス取締役会長のW スティーブ アルブレヒトは、次のように述べています。

「過去3年に渡り、サイプレス 3.0戦略は重要な市場に注力するための組織再編を実施して非常に大きな結果をもたらしました。今回の合意に至るまでに、何社からかご関心をいただきましたが、当社のチームによる戦略と努力が最も評価されている提案を選択しました。サイプレスの株主にとっては、引き続き配当金が支払われること、そして市場の株価を上回る一株当たり23.85米ドルという買収価格は非常に大きな価値の創造を意味しています。この買収取引により、競争が激しい自動車、産業機器、コンシューマ市場においてますます重要になりつつある製品に新たな機会が生まれることでしょう。取締役会としては、ハッサン エルコーリが率いるサイプレスの素晴らしい経営陣に感謝しています。」

成長の高い市場において強固なポジショニングが可能に

サイプレスが加わることにより、インフィニオンは成長を牽引する事業により注力し、幅広いアプリケーションへの対応が可能となります。また、これまで当社が遂げてきた収益性の高い成長もより加速されます。サイプレスは、マイクロコントローラー、ソフトウェア、コネクティビティの製品などを含む群を抜いた製品ポートフォリオをもっており、インフィニオンがもつパワー半導体、センサー、セキュリティのソリューションとの間に高い補完性があります。2社の技術資産を組み合わせることで、駆動装置、電池駆動装置、電源などといった高成長を遂げている用途向けに包括的で高度なソリューションを提供することが可能です。また、インフィニオンのセキュリティに関するノウハウとサイプレスのコネクティビティに関するノウハウを組み合わせることにより、産業機器、コンシューマ事業においても新たにIoT領域への参入を加速させます。特に自動車における高度な運転支援システムや新しい電子アーキテクチャの重要性が増す中、マイクロコントローラーやNOR型フラッシュメモリが自動車用の半導体向けのポートフォリオとして加わったことは非常に大きな可能性をもたらします。

サイプレスの強い研究開発力と米国における地理的なプレゼンスが加わることでインフィニオンは、北米はもちろん他の重要性の高い国々における主要なお客さまへの対応能力も向上します。シリコンバレーにおけるインフィニオンの研究開発分野でのプレゼンスが向上し、戦略的に重要性の高い日本市場におけるシェアも拡大します。同時に、インフィニオンの事業モデルをより強化すべく、規模の経済を拡大することもめざしています。今回の買収により2018年度の概算売上が100億ユーロとなることから、インフィニオンは世界第8位の半導体メーカーとなります。また、既にパワー半導体とセキュリティコントローラの分野においてトップの地位を誇るインフィニオンは、自動車向け半導体においても最大のサプライヤーとなります。

統合完了後に見込まれる、財務体質の改善

今回の買収により、インフィニオンの財務体質も改善されます。買収取引が完了した初年度から当社の収益力向上を想定しているため、インフィニオンの株主もその時点から買収の恩恵を享受できる見込みです。資本集約度は減少するものの、フリーキャッシュフロー マージンは増加する見込みです。インフィニオンは、デューデリジェンスの 一環として、想定される売上とコストの相乗効果を検証しました。想定される規模の経済により、コスト面では2022年までに年間1億8000万ユーロの相乗効果が見込まれています。補完的なポートフォリオによって提供できる半導体のソリューションがさらに 増え、長期的には年間売上高の相乗効果は15億ユーロ以上に上ると見ています。

インフィニオンは、前述の事業モデルを目標とし、統合後に状況に応じ調整します。    統合後は、通年9%以上の売上高増加、19%の事業部合計利益率を見込んでおり、投資対売上比率は13%に減少すると予想しています。

買収取引の概要

インフィニオンとサイプレスは、インフィニオンがサイプレスの発行済普通株式を1株当たり23.85米ドルで取得することで合意しました。これは、サイプレスの株価算定(完全希薄化ベース)でいう総額90億ユーロに相当します。この買付価格は、2019年4月15日から2019年5月28日(サイプレスの売却可能性に関する報道が出る前の最後の取引日)の30日間において報道の影響を受けていない出来高加重平均株価と比較し約46%のプレミアムをつけたものです。

この買収取引が完了するまで、サイプレスは引き続き四半期現金配当を実施します。2019年7月18日に支払い予定の2019年6月27日時点の普通株式の終値を基準とした1株当たり0.11米ドルの四半期現金配当も含まれます。

この買収のための資金は、全額を銀行によるコンソーシアムから調達します。引き続き堅実な投資レベルの格付けを維持し続けるため、インフィニオンは最終的には取引額のうち約30%分をエクイティ、残りは新たな借入および手元資金から調達する予定です。当社の財務方針として掲げている戦略的な手元資金の確保という原則は、引き続き継続します。

この買収案件は、サイプレスの株主、関連規制当局の承認、および その他の慣例となる買収条件を満たすことを条件とします。買収取引は、2019年末または2020年初頭を予定しています。

今回の取引に際し、インフィニオン側はクレディ・スイスとJ.P.モルガンが幹事財務顧問を、バンクオブアメリカ・メリルリンチが財務顧問を務めました。バンクオブアメリカ・メリルリンチが主導し3行すべての銀行により資金調達融資が行われます。法律顧問は、カークランド&エリスとフレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンガーが務めました。

サイプレス側は、モルガン・スタンレーが単独で財務顧問を、シンプソン・サッチャー・アンド・バートレットが法律顧問を務めました。

 

サイプレス について

サイプレスは、車載や産業機器、スマート家電、民生機器および医療機器など世界的な革新的製品向けに、最先端の組み込みシステム ソリューションを提供するリーディング カンパニーです。サイプレスのマイクロコントローラーや、アナログIC、ワイヤレスおよびUSBベースのコネクティビティ ソリューション、高い信頼性と高性能を提供するメモリ製品は、各種機器メーカーの差異化製品の開発と早期市場参入を支援します。サイプレスは、ベストクラスのサポートと開発リソースをグローバルに提供し、ユーザー企業が従来市場を破壊する新しい製品カテゴリを歴史的なスピードで市場投入できるよう支援します。詳細はサイプレスのウェブサイト (japan.cypress.com) をご覧ください